パソコンソフトの力を借りて(なんちゃって)クリエーター気分を味わってみる

おことわり

なび堂(レンタルビデオで行こう~アニメ編~)の更新週記「こんな話、そんな話」から
PCを使ったなんちゃって創作ネタを抜粋して再構成(再録)したものです。

更新頻度は超不定期で気が向いたら更新されます。
アニメブログの方は(それなりに)定期更新しています。

コミPo!で作ったオリジナル作品はpixivにもアップしてます。
記事を書く都合でマンガだけpixivに先行してアップされる事があります。
サイドバーにPixivの最新作品が表示されるようにしてあります。
(こちらにも後でアップされます)

(※)のリンクは私が管理する他サイトの該当ページへリンクしてます

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実はひたすら更新してました

更新日がすっかり開いてしまったのでまずは状況説明など。
(この内容はなび堂、アニメブログ、創作ブログのマルチポスト)

更新日が開いてしまった最大の原因は更新作業をしてたからです。
実のところ一部の内容をせっせと更新しまくっていたわけなのです。
ただある程度ちゃんとした文章をアップすると決めていた関係上、
本家にもブログにも載せる記事が出来ないという状況になってました。
その時の経験からひとつ大きな方針の変更をすることにしました。
それについては後述します。
ブログの方を画面を見ればなんとなく想像つくかもしれないけど。

まずは何をやっていたのということを。
作業的に大きかったのは「新作アニメの配信情報ブログパーツ」と
統一した新デザインの作成とそれぞれのサイトへの適用作業です。

ブログパーツの最初のリリースは実は前回更新の半月後でした
つまりその後いつもの更新作業をすればここまで開かなかったのです。
しかしとある事情からブログパーツの改良に取り掛かることに。
このブログパーツ改良作業になんと1ヶ月ほどかかりました……
次から次へと問題が発生して不具合を潰してたらこんなことに。
とりあえず一応の完成ということで5/15に作業を終了しました。

もっと早くキリのいいところで作業を打ち切れば良かったんだけどね。
問題をそのままにしておくと気になって他のことが手につかないので。
実はアニメブログ用の記事を書く作業をやってたりもしたんだけど
ごらんの有様で能率が上がらなくて肝心な記事が完成してないのです。
(書きあがってるのは簡単に書ける捨て作品だけ)
それだけ載せるのはちょっとということでずるずる延び延びに。

そこでさっさと通常の更新作業に入ればいいのに
何故か(でもないけど)統一した新デザインの導入作業を始める。
実は各サイトとブログを一つのデザインで統合しようという考えは
ずいぶん前から考えてたことで漠然としたイメージも有りました。
やるのが結構大変なので検討するだけでそのまんまだったわけです。

そんな大変な作業を更新日が開いたこのタイミングでナゼやったのか?
それこそが今回の大きな方針の変更に関係してるわけです。


ブログパーツの一応の完成をみた5/15の翌日から始めたことが有ります。
それは(なび堂関係の)更新情報ツイッター(navi_do_update)です。
ツイートまとめログを見ると初ポストが16日の午前3時なので、
思い立ってすぐにアカウント登録してつぶやいたみたいっすね。
「アイコンが変わらない」ってツイッターアイコンのことです。
なぜか上手く変わらないのでアレ~?とか悩んで書いたみたいです。
※アイコンに使ってるのはあの花のめんま

方針の変更と言うのはつまりこの更新情報ツイッターのことです。
今まではちゃんと整理・整形された文章のみをアップしてきたけど
それだと完成するまでずっと動きが見えなくなってしまうので。
今みたいに更新日が開いちゃうと何か有ったのかと思われかねないし。
だからサイトやブログに関するつぶやきを流すことにしたのです。
サイトやブログが更新されてなくても何をやってるかわかるだろうと。

ツイッターのアカウントはコミPo!で使うために既に持っています。
しかしこれはフォローしたりされたりするような他人と繋がったり
情報交換をするなどの本来のツイッターの用途で使うものなので、
一方的に垂れ流す用途で使うとフォローした人に迷惑だろうと。
だから改めて専用のアカウントを用意したわけです。

この更新情報ツイッターはほぼポスト専用だと思ってください。
(自分が)つぶやいた内容が各サイト・ブログの右上に表示されて
翌日になったら更新情報ログ(ブログ)にまとめ記事がつくられる。
(開始して4日間のうち正常に動作したの1日だけってどういうこと)
右上のタイムラインもまとめ記事も全て自分のつぶやきのみなので
リツイートされてもメッセージを送られても全く気付きません。
そもそも書き込み専用のクライアントで書き込んでるし!(爆)
なので何か送ったりしたい場合はnavi_doの方に送ってください。


ここまで書いたことで何となく想像がついてきたかと思いますが、
今回の新デザインの採用は更新情報ツイッターが大きな要因なのです。
ツイッタータイムラインを表示するためのスペースが必要になって、
それならついでにデザインも変えてしまえばいいんじゃないか?と。
更新情報(ツイートまとめ)ブログへの移動もしやすくしたかったし。
なによりいい感じのデザインが頭の中に浮かんだのも大きかったかな。
毎度自分で言うのもアレだけど今までで最高の出来じゃなかろうか。
これでやっとなび堂のトップページも心置きなく引退させてやれそう。

今回、サイトをシームレスに統合したデザインを採用したわけだけど。
このシームレス統合の手法は実は今回が初めてではなかったりします。
アニメ動画配信サービスナビとその更新情報ブログで試していました。
※アニメ配信情報→更新情報でブログが表示されます
1日1回(自動で)新着タイトルなどを更新ブログにポストしていけば
ブログ(サービス)がPing飛ばしてくれて検索エンジンが拾ってくれる。
そんな目論見でブログを借りてデザインを可能な限り合わせたのです。
更新情報の部分だけブログになってるのはパッと見わからないでしょ?

クソ真面目な人なら更新情報の部分もサイトに統合して作るかもね。
でも私は少ない手間でより大きい結果を求める合理的な考え方なので
既存のものを流用して期待に添えるならそれを使うのです。
そしてその時の経験は今回の新統合デザインにも生きてるわけです。

ちなみにアニメ動画配信サービスナビの更新情報はまだ運用してません
ポストする内容やデザインがまだ決まってないので動かしてません。
機能自体はあるのでcronでリクエストしてやれば今でも動くけど。


新統合デザインについての簡単な説明を。
タイトルロゴの下にあるヘッドバーがナビゲーションの要になります。
上側についてるカラフルなタブがカテゴリー(サイト)切り替えです。
タブを押すとその下のバーの部分の色が揃って選択状態を示します。
バーの下についてるのがブログ等に今までもあった主メニューです。
カテゴリー(サイト)内で重要だと思われる要素を並べてあります。
右側に並んでるのもブログ等に今までもあったサイドメニューです。
画面に収まる程度に優先的な要素をここに並べてあります。
(収まらない分は別ページなどを作ってリンクしてある)

上にあるカテゴリー(サイト)について。

アニメブログ」はアニメに関する記事を集約したブログです。
正式なタイトルは「レンタルビデオで行こう!アニメ編
※ブログについてた別館はとりました

アニメランキング」はAmazonの予約データを利用した人気ランキング。
正式なタイトルは「放送中アニメの人気ランキング
※まだ新デザインに移行してません

アニメ配信情報」はアニメの公式配信情報をリストしたサイトです。
正式なタイトルは「アニメ動画配信サービスナビ

「アニメデータ」は本家のアニメ関係の情報を独立したページです。
レンタルとサントラに関する細かい情報に特化した内容にする予定。
正式なタイトルは「アニメデータマニアックス」(予定)

創作ブログ」はコミPo!を中心にした創作活動をまとめたブログです。
正式なタイトルは「気分(だけ)はクリエーター @ なび堂

コミック情報」は本家のコミック関係の内容を集約したページです。
正式なタイトルは「月刊・特選コミック情報
※まだ新デザインに移行してません

更新情報」はなび堂関係の更新に関わる内容をまとめたページです。
正式なタイトルは「なび堂・更新情報ログ
現状は更新情報ツイートをまとめるブログのみになってますが
いずれは「こんな話・そんな話」もこの下に統合しちゃおうかなと。

なび堂」はいうまでもなく本家サイトです。正式タイトルも同じ。
他のカテゴリーに入らない内容はここに残ります。
※まだ新デザインに移行してません

左上にある▼にはプルダウン(ショートカット)メニューをつける予定。
現在機能不全になってるフレームメニューの代わりになるはず(希望)。

ある戦いの記録2011

がーーん、コンテストに間に合わなかった……
せめて何か一つでも出したかったのに。甚だしく無念なり。

ちなみに前に書いた今の自分では表現力が難しい作品のことではなくて
1月の17~18日ぐらいに思いついたそんなに表現力がいらないネタです。
基本的には会話とモノローグでちょっとした動きがある程度なので。
たぶん最初に思いついたのより普通なので親しみ易い内容だと思います。
あともう一つ思いついたネタも有ったけどこれが一番自分らしいかなと。

実は17日頃って1度目の熱で寝込んでた頃だったりする。
下痢から寒気(発熱)の順の風邪!?で37~38度を数日行ったり来たりした。
そのとき日がな一日布団の中にいたのでいろいろ考えを巡らせたのです。
そこで今回ストーリーの仕掛けを思いついたのです。
仕掛けからストーリーを考えるくせはずっと変わらないのかも……

その後熱が下がり活動を再開して簡単な設定とプロットを起こしてみる。
仕掛けに説得力を持たせるためのキャラも一応考えてあったので
そのへんのやり取りのイメージなんかも簡単に書き出してみたりして。
内容からざっとページを換算した感じでは9ページぐらいかなと。
1日3ページでも十分間に合いそうだしこれで行こう!と思ったのです。
この時点であと1週間はあったから……

しかしシナリオを起こそうと作業を始めたところ妙なダルさを覚える。
そーいえば日曜日頃から変に咳が出てるし。でも寒気はないんだよなと。
熱がある自覚はなかったけど念のために熱を計る。なんと38度有った。
確かにだるいけど寒気がないのに38度ってにわかに信じられなかった。
でも間違いなく尋常じゃないので、風邪薬(PL)を飲んで寝ることに。
翌日の朝熱を計ったから38.6度あった、その後も全く下がらなかった
咳をするとものすごい頭痛があり、冷やさないと痛くて寝れなかった。
全く熱が下がらないので次の朝に病院へ行ったらインフルエンザ判定。
症状からしてたぶん新型(一昨年流行した)じゃないかと言われたよ。
ちなみに処方されたタミフルのおかげで熱はすぐに下がったんだけど、
咳はまだ残ってるし、体調もいまだになんかおかしいです。

と言うわけで、1月の後半はすっかり機能不全に陥ったわけです。
コンテストに出させないために大いなる力でも働いてるのかと(爆)。
まぁでも3日有れば何とかなるかも、と作業を再開したのです。
が、思いも寄らぬ伏兵によってスケジュールが根底から覆されました。
それは自分の言語能力。もっと具体的に言うならセリフを書く能力。

これも前に書いた話だけど、私はキャラ(内面)を描くのが苦手なのです。
いや苦手だとずっと思ってました。何しろ前に創作したのは大昔だから。
その苦手だと感じる最大のポイントはキャラが喋るセリフなんだよね。
キャラに生き生きしたセリフを喋らせられることができなかったのです。
キャラ同士の絡みが単調で会話がちっとも面白くなかったのです。
結果としてモノローグに頼る取っ付き難い作品になってしまってた。
だからキャラを描くにはまずセリフ!という考えがものすごく強かった。

そんな過去の経験から、セリフをいかにそれっぽく自然な感じにするか。
キャラに親しみを持たせられるか、その時の感情に移入しやすくするか。
キャラ設定とプロットを元に頭の中でやり取りをいろいろ試したのです。
幸か不幸かまたしても日がな一日布団で寝てるハメに陥ったので。
ただ、やり取りからキャラを膨らませる作業をやりすぎちゃったようで。
内容を整理しながら脚本(字コンテ)に落としたら24ページも有った……
(タイトルページと最後のページを含めると26ページ)

あ、あれ~~何で分量が3倍に!?
コンテストの対象ページ数もオーバーしまくってるじゃん!
セリフのやり取りを削るか?でも削ったら説明不足になるからな。
流れを自然にするために足したところを削ると流れが悪くなるし。
無理やり16ページに縮めてもどーせコンテストには間に合わないし。

とりあえず全ページのコマ割り(絵なしネーム)を先に作ってみる事に。
しかしそれすら30分で1ページかかるので間に合いそうにない……
完成ページが4ページ以上あれば「未完成」で出そうかと思ったのに。
どーがんばっても間に合わないのだなと、ついさっき諦めたとこです。
※この部分を書いたのは締め切り当日の午前3時ごろ
なんでこんなに時間がかかるのやら。量産してる人と何が違うのか。

コンテスト作品を優先してブログ(とサイト)の更新を止めていたけど、
完成を待ってると日があき過ぎるので、先にこちらを更新することに。
(つまりこれ)

口先だけなら何とでもいえるので作りかけのをお見せしませう。
未完成品なんて見たくねーよ!と多くの人は思うでしょうが。
ちゃんと作業をしてたんだ、と言う証明みたいなものなので。
一日も早く完成品をお見せできるといいなとは思います。
何しろこれが人生初のオリジナルストーリーマンガなので。

2ページ目(1ページ目はタイトルなので内容はここから)

4ページ目

8ページ目

10ページ目

※それぞれクリックで実寸表示

2ページ目だけちゃんとマンガなのは脚本を完成される前に作ったから。
最初はシーンごとに脚本・コマ割・ページの作りこみとやってたけど、
2シーン目以降は全てまとめて脚本・コマ割の作業に変えたので。

先にコマに並べてみたことで問題点がクッキリ浮かび上がったりもした。
明らかにセリフが多いんだよね。正確にいうと会話シーンが長すぎる。
キャラを描くにはまずセリフ・会話だと頑張りすぎて、やりすぎてる。
頭の中のイメージや脚本の段階ではそんなに違和感はなかったけど。
(実際にこのぐらい喋り続けることは珍しくもない)
マンガと言う紙面に起こすと明らかに同じ構図の会話シーンが長すぎる。
キャラの内面と関係を全て会話で説明して仕掛けのヒントも匂わせてる。
どー見ても会話に頼りすぎてるのが丸わかりだ……
マンガはもっと絵を効果的に使わないとダメなんだよ。

伝えるべき要素を分解して脚本からやり直すべきか。
それとも今回はこのまま完成させて次の課題にするかを少し悩んで。
これをやり直したところで、どーせ問題点はまだまだ山積してるし、
(上手いコミPo!作品に比べて)明らかにコマ割りも下手糞だし、
やっぱりとにかく一つ作品を完成されることを優先するべきかなと。

現時点でも今回の作品を作ってる上で得たモノは多少なりとあります。
何と言っても自分にもセリフが書けることがわかったのは大収穫です。
昔書いた小説もどきではどのキャラもセリフが自分のだったんだよ。
でも今回の作品ではそれっぽいキャラのセリフがちゃんと表現出来てる。
どーやら既存の作品のそれっぽいキャラを合成して喋らせてる模様(笑)。
シチュエーションを既存の作品に似せるとモロにそれっぽくなるね。
さすがにそれでは(自分でも)オイオイと思うので軌道修正したりして。
(実際この作品は最初某作品にそっくりだったのでかなり変えた)
山のように作品を見たり読んだりした効果はちゃんと有るみたいです。
キャラがリアルかどうかは、まぁ置いといて……

こんな感じで普通にキャラに喋らせられるなら
もっと簡単なシチュエーションの話からやれば良かったかも知れない。
一番最初にやるにはあまりにハードルを上げすぎた感がわりとしてる。
とにかく始めた以上は最後までやろう

明日のためにその1 マンガの技法を試してみる

少し時間をさかのぼって前回の続きの話を。
※実はこの文章の大半は熱が出る前に書きました

何作か4コママンガを作ってマンガ作りが次第に感覚がわかってきました。
作ってるうちにネタもどんどんと湧き上がってくるようにもなりました。
今の私の操作テクニックだと1作に時間がかかって量産できないので
(微妙なのも含め)4コマ的な1発ネタなら10本以上たまってる状況です。
つまり週1~2本のペースでならコンスタントに発表し続けられるのです。

でもいつまでも4コマばかり作ってると技量の底上げはし難いよなと。
前回書いたけどギャグ4コママンガは他のマンガとは質が違うものなので。
ギャグ4コマをたくさん作っても身に付く技量は限られてしまうのです。
マンガ技法の本を買ったのも今のやり方じゃダメだと思ったからです。

ここで一つ重要なことを書いておくと。
マンガの技法や音楽の理論が先にあって結果として作品があるのではなく、
既存の作品の表現を意味で分解して体系化したものが技法・理論なのです。
つまり技法に沿ってないのが間違いかというと必ずしもそうではない。
今は誰も使ってなくても将来は定番になる斬新な手法なのかもしれない。
でも初心者だったらまず基本をしっかり抑えた方が良いと思うのです。
基本的な技法にはそれぞれちゃんとした理由付けが存在しているので。
そして基本が出来てないのに奇をてらうとろくな結果にならないので。
料理が下手糞な人間ほど不思議と創意工夫に走りたがるような感じで。

これは前回も書いたことだけど、マンガの技法を身に付ける手法として
既存の(手近にある)マンガをそっくり再現してみると言うのがあります。
作品の中には技法が詰まっているのでこの手法は間違ってないのです。
でもこれまた前に書いたことだけどこの手法には欠点が有るのでした。
その理由を前回は漠然とした話として「真似た作品に強く影響される」
「基本が穴だらけになりかねない」と書いたわけです。
今回は技法の本を読んだことでより具体的に言えるようになりました。

手元の作品を見て思ったけど技法を網羅的に使ってるものはないです。
絶対に無いとは言わないけど、まず滅多に無いと思っていいでしょう。
そもそも作品の方向性によって合う技法と合わない技法があるわけで。
わりと基本的な技法しか載ってない(と思われる)本ですらそうなので。
相当幅広いジャンル・タイプの作品を再現しないと網羅できないです。
「基本が穴だらけになりかねない」という仮説を自ら実感したのです。

もう一つは作品で使われてる技法はあくまでも応用なのだと言うこと。
ある技法が使われててもその技法の意図がわかるとは限らないのです。
これはつまり技法を使った応用が利かないという問題が生じるのです。
そっくりな状況ならば技法をそのまま真似ればそれっぽくはなります。
だけど表現の意味が同じで全く異なる状況だと対応できないのです。
数学で公式を知らずに一つの応用問題の答えを知ってるような感じで。
「真似た作品に強く影響される」理由の一端は実はここらへんかも。

もちろん技法の応用に数多く触れていてもその先にある基本は見えます。
勘のいい人やパターン分析に優れてる人なら早くたどり着けるでしょう。
そもそも技法と言うものはそうして体系的にまとめられていったわけで。
だから技法の本を読むのが絶対だ、と主張するつもりは全く有りません。
プロで活躍中の人で技法の本を読んだこと無い人も結構いるだろうし。
(その手の人は私が想像を絶することを苦もなくやってたりするんだよ)
技法の本を読んだ方が初心者には効率的じゃないかな?と言いたいだけ。
技法を意識しながら作品を読むとより理解が進むんじゃないかな?と。

あと、作品を読んでるだけだと意外と気付かないことが有るのです。
山ほどマンガを読んでたのに恥ずかしながら全く気付かなかったのです。
その時の気分(主観)を客観視しながら解説マンガに仕上げたのが
「意外と知らないマンガの基本 その1!?」だったりする。
これも「基本が穴だらけになりかねない」の実証だったりするね。


と、ここまでは実はこの記事の本題の前ふりだったりする。
相変わらず無駄に記事が長いぜ、もっと凝縮しろよって感じすね(汗)。
今回の本題は次の段階に進むべくマンガの技法を試したよ!という話。

まず最初に試したのがカメラワークでした。
今までの4コマ作品はほぼ構図が存在しなかった(必要なかった)ので、
ちゃんと構図を意識した(簡単な)作品を作ってみようと思ったのです。
そして出来上がったのが「詩人ごっこ」です。



一目瞭然ですがカメラを上向き→平行→下向きとティルトしています。
あとは(最後のコマの)構図の都合でカメラを少しずつ引いてます。
構図の練習なのでオチはいらなかったけど習慣でオチもつけたりして
ちなみにこのカメラを動かした先に仕掛けるのは基本の技法の一つです。
この技法に関しては本を読む前から感覚的に知ってました。

アニメとか見てると上手いパンと下手なパンというのが有るのです。
ちなみにカメラを左右に振るのがパンで上下をティルトといいます。
(上下に振るのもパンだと思ってました・汗)
下手なパンは単に一枚の長い絵をスクロールするだけの単調なパン。
単に予算をケチって作画枚数を減らしただけだろうとか思えるやつ。
上手いパンは背景が一枚絵でもスクロールした先に何かが有るのです。
スクロールした先の絵から次のシーンの動きが始まったりとか。
つまりパン・ティルトの先に何かを仕掛けるのが当然だと思っていた。
まぁ、それがギャグのオチである必要は全く無いわけですが(笑)。

次に試したのがコマ割りでした。
4コマサイズ(ハーフサイズ)以外のマンガにも挑戦してみたかったので。
そして出来上がったのが「宇宙から来た…」です。


※クリックで実寸表示

これは普通のサイズだと思ってた●●が実は異常に巨大という内容を
上手くコマを繋いで表現できないかなと試したものです。
実は最初に考えてたのはケーキではなく(靴入れる)ロッカーだったり。
あと最後のコマは巨大な●●を見上げる感じにしようとしてました。
しかしケーキだと皿が邪魔である程度以上は角度がつけられなかった。

唖然とした4人をカメラをどんどん引きながら順番に見せていって
最後に大ゴマの下に小さい4人がいるという視線の流れにしたわけです。
だんだんコマを小さくしていったり表情を誇張していったりもしてます。
最初のコマのケーキのチョコが向こう側だとかも細部にもこだわったり。
自分ではそこそこデキた思ったけど、今まで一番ウケませんでした(汗)。
まぁ、表現テストだし評価点がなくて当たり前ぐらいに思うべきですね。

次に試したのは解説マンガでした。
実用的な内容をマンガのコマ割りに落としてみようということで。
そうして出来たのが「意外と知らないマンガの基本 その1!?」です。
これ実は初めてちゃんとプロットと字コンテを作りコマに当てはめた
マンガ制作のプロセスをきちんと踏襲している作品だったりして。




※クリックで実寸表示(一緒に表示します)

一見すると大したことをやってないように見えるかもしれないけど、
読みやすく分かり易くするために段の配置やコマのサイズを調整して
段やページの区切りで流れを阻害しないようにとても苦心しています。
解説マンガは単調になりがちなので適度にメリハリもつけたりもして。
(だからと言ってやりすぎてもダメです)
おかげでたったの2ページに6時間も掛かってしまったよ……
文章で書いたら数行で終わりで数分しかかからないというのに!
まぁでも、ものすごく時間をかけて作っただけのことは有りました。
自分で思ってたより遥かに大きい反響(評価)があったので。
※pixivにアップした作品で2番目に評価高いやつの5倍の評価点が

「意外と知らないマンガの基本」第二弾は今後の宿題と言うことで、
再びマンガ技法の練習に立ち戻って、今度は画面の迫力の追究を。
コミPo!マンガはギャグマンガが多いとよく言われるし実際多いけど、
構図やコマ割り次第で手に汗握る表現もできるはず!と考えたのです。
そして出来上がったのが「こみぽちゃんマジ野球」


※クリックで実寸表示

最初にアホな解説をしておくとこのタイトルは
「天使ちゃんマジ天使」に引っ掛けてあります。わかる人はわかる(汗)。
つまり「こみぽちゃん マジ 野球」で「マジ野球」じゃないです。
まぁ、激しくどーでもいい話では有りますが……

このマンガを作るに当たって頭の中に描いたポイントは以下の3つ。

・投球モーションをそれっぽく
・ポールが手を離れるまでスローで次の瞬間ビューンな感じに
・スイングの瞬間は大ゴマでダイナミックな構図で見せる

とりあえず表現の練習だし1ページに収まるからわりと簡単そうだし、
と字コンテ作成はやらないでいきなりコマを並べてみたり
※字コンテ=字でコマ割りを書いてく絵コンテの字バージョン
既に頭の中に映像の流れが思い浮かんでたからというのもあるけど。

実際にコマに落としていく上で問題になったのが「ポーズが無い」です。
投球モーションは前に構えてるのと投げた後のポーズしかありません。
打撃モーションも構えてるのと振ってる(一番長い)のの2種類だけ。
とりあえず現状のコミPo!は野球マンガを想定してないからね……
特徴的なポーズだけ入れてるからギャグにしか使われないのでした。

そのわりにはこのマンガ結構ちゃんとなってるように見えませんか?
実は全く違うポーズをカメラワークを工夫してそう見せてるんです。
ポーズが足りなくても工夫次第で結構なんとかなるもんなんです。
先達がいろんなコミPo!テクを見せてくれたので触発されたと言うか。
表現力の制約なんて使う人の意識一つで変わるのを見せたかったのです。

参考までに書いておくと腕を振り上げてるのは頭の上で丸のポーズ。
カメラがここまで寄ってて横から見てると全く違和感が無いでしょ?
こんな感じにカメラの位置でそれっぽく見えそうなのを探すのです。
次の投げてる途中のは確か腰に手を当てて胸を張ってるポーズのはず。
右手はちょと折れ曲がってるのを手だけにして後ろにくっつけてます。
ここは体と左手がそれっぽいの選んでカメラ角と首の調整で似せてる。
ここに限らず首(頭)や手首を調整するとそれっぽくなること多いです。
大ゴマの投げ終わったポーズもかなり前のめりにしてあったりする。
(普通の角度だとかなりぬるい感じに投げてるので)
ちなみに投球モーションは自分で試しながら見た目を調整しました。

この「こみぽちゃんマジ野球」の改良版なんかも考えてたりします。
もう少し動きやコマ割り表現を改良したバージョン。
それをやろうと思った時に1度目の熱でぶっ倒れたわけですよ……

ちなみに「こみぽちゃんマジ××」の第2弾のネタも考えてたり。
字コンテまで起こして後は絵を作りこめばいい状態になってます。
コマをざっとページに割り振った感じでは3ページぐらいだったかな。
テキトーに大ゴマを散りばめたら4ページぐらいにもできそうだから
それをコミPo!コンテストに出すことも一時は考えたんだよなと。
※最初考えてたネタと上に書いたのとこれは全て別のネタ
ただこれも最初に考えてたの同様にものすごく表現力が必要なので
上に書いたやつをコンテストの作品として作ることにしたのでした。
どっちにしろ間に合わなかったんだけどね……

マンガ作りに必要なこと

COMEEのコミPo!ショートコミックコンテストのおかげかはわからないけど
コミPo!マンガのレベルが急上昇して置いてきぼりを食らってる今日この頃。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?とか言ってみるテスト。
上を見上げても上手くなるわけではないので私は地道に行きますよ。

コミPo!のおかげで絵が描けないのにマンガを作れるようになって、
やっとのことでオリジナルのギャグ4コママンガを3本ほど作りあげた。
※3本目は今回の記事に一緒(↓)に載せてます
そんな生まれたばかりの赤ん坊のようなマンガ作りの初心者ですが、
読む方は自分で言うのもアレだけど常人の想像を絶するレベルだったり。
マンガの蔵書が1万冊とかあるわけですよ……
もうね、マンガ読みのプロを自称してしまおうかとかバカを言ってみる。
それだけ読んでても作る能力にはそのまま直結はしないわけですが(汗)。

でも山のように読んでるので自分の技術レベルは客観的にわかります。
何が足りてて何が足りないか指摘されるまでもなく自覚しています(爆)。
わかっててもどうすれば足りない部分を補えるのかがわからないのです。
求めてる形があってもどうすればそうできるのかがわからないのです。
足し算と引き算しか出来ない人に微分積分を理解させるのは無理でしょ。
つまり一つ一つ技術を積み重ねていかないと目標に到達できないのです。

マンガを山ほど読んでいれば感覚的にはマンガの技法が頭に入ります。
それが必要な時に必要な形で取り出せるとは限らないですが……
だから既存のマンガをトレースしながら記憶を再構成していくわけです。
そうしてより実践的に構図の流れやコマ割のパターンを覚えるのです。
求める構図を再現するにはどう操作するかという操作練習にもなるので。
ただこの手法には欠点が有るのでした。

初心者が独学でやる手法として既存の作品をトレースするのは普通です。
そしてその手法をとった場合にわりと陥り易い問題点が有るのです。
それは変なクセがついてしまうこと。特にトレース元の影響が甚大です。
リスペクトとか影響を受けたとかいい感じに言えないこともないけど。
そしてもう一つは基本的な技術が穴だらけになりかねないということ。
基本を網羅的に覚えるのではなく応用から基本を身に付ける手法なので。
このへんは幅と数をものすごくこなせばどうにかなるかもしれない。

と言うわけでマンガ表現の本を読んだ方がいい気がしてきたわけです。
きちんと体系的にマンガ表現の基本理論を覚えたほうがいいかなと。
もちろん表現の実践になるので既存のマンガのトレースもやりますよ。
理論(知識)と実践の両輪でやった方がおそらく効率的だと思うので。

思い立ったら吉日というわけで早速店頭でその手の本を物色してきたり。
さすがに日本はマンガ大国だけあってマンガ技法の本は大量に有ったよ。
でも大半は絵を描く方向に偏ってて求める内容の本はそんなになかった。
あまり大量に有っても選べないので結果的に良かったというべきかも!?


話は変わって、マンガを作るのに必要な要素は何かという話。
必要な要素をものすごく乱暴に分けるなら以下の3つになります。

・内容・ネタ(ストーリー・キャラクター・舞台設定)
・演出・表現技術(ネーム・コマ割・構図・装飾)
・作画

マンガは表現の形が違うけど質的にはとてもアニメに近いものなので
アニメの制作工程を(乱暴に)分解したのと似た感じになるわけです。
ちなみに上の3つを(乱暴に)アニメに当てはめるとこんな感じ。

・企画・構成・脚本
・コンテ・演出・撮影(後処理)
・作画(+彩色)・背景

多人数で制作されるアニメではこのように演出(コンテ)と作画は別です。
まれにコンテと演出と作監と原画を一人でやってる場合もありますが。
(個人制作のアニメも当然ながら全部一人でやってますね)
そーいうスーパーマンな人のレアケースはとりあえず置いといて。
ここで言いたいことは作画と演出には別の技術が必要って事なのです。

マンガはアニメと違って基本的に一人で作るものです。日本では。
原作の人が別にいることは有るけど実際にマンガにするのは一人です。
アシスタントはあくまで作画の手伝いで内容に(普通は)影響しないし。
マンガを描く人が演出から作画までを全部一人で担当してるわけです。
それが普通であまり演出と作画を分けて考えたりはしないのです。
絵が描けないのに表現技術だけ磨いたってどうにもならないのだから。
今まではならなかった、と言うべきか。

コミPo!によって絵が描けなくてもマンガが作れるようになりました。
キャラを配置して表情とポーズを選んでセリフとマンプを配置すれば
技術を何も持たない人ですらマンガっぽい体裁は出来上がるのです。
素材まで全部入りでとにかくお手軽にそれっぽいモノが作れるのです。
一つ一つの要素は既存のソフトでも可能で組み合わせれば出来たけど
圧倒的に手軽で速くできて内容に注力できるのが素晴らしいのです。
(その分自由度が低いけど)

しかし誰でもできるのは、あくまでマンガっぽい体裁だけなのです。
コミPo!が手助けしてくれるのは作画と表現のパターンだけなのです。
一つ目の内容と二つ目の演出は自分でどうにかしないといけません
そこをどうにかしないと「マンガっぽい体裁」からマンガにはならない。
実際コミPo!の習作作品でもマンガになってないのが結構あったりして。
コミPo!以外でも絵が上手いのにマンガはド下手糞な人が結構いるしね。
(絵を描く技術とマンガを作る技術は別だといういい例と言うか)
差し障るので具体的に誰とかどれとか言いませんが。

そして今の自分に足りない技術もまさに内容と演出なわけです。
それはつまりコミPo!以外の要素は全て足りないと言ってるわけだ(爆)。
内容はまだ救い様があるけど演出力があまりにへっぽこ過ぎなのです。
これでその昔アニメの演出家を夢見てたとか恥ずかしくなってきます(汗)。
ちなみにこれは実話。だからアニメの制作工程を少しは知ってるのです。

ここで前のマンガ技法の本の話になるわけです。
マンガ技法の本の内容が作画ばかりなのは描けないと話にならないからで。
作画と演出の境界を意識しない以上はまず絵を覚えることになるわけです。
ことマンガに関しては演出に相当する部分はその上のステップなのです。
だから初心者を対象にしたマンガ技法の本ではあまり触れてないのでした。
コミPo!やコミPo!的なものが普及してマンガ演出を知りたい人が増えれば
もっとその手の内容を扱った本が増えるかもと期待してしまいます。

漠然とした話ばかりではアレなので買ってきた本を紹介しておきます。
具体例のない漠然とした話ほど役に立たないものはないので。
マール社から出てる漫画バイブルシリーズの「コマ割映画技法」って本。



全5巻の漫画バイブルのシリーズは演出的な要素を多く扱ってる感じで。
さすがにまとめて買えないので(金もないし)中身をパラパラと確認して
コマ割とか見せ方を一番メインに扱ってるこれを買ってみたのでした。

グラフィック社とかいうところからも山のように漫画技法の本が出てて
ここにも構図とかコマ割を扱った本が何冊かありました。
パラパラと中を見た感じではこっちの方が初心者向けな気がしたかな。
私でも知ってることが載ってたりするので。
具体例の多さと内容の掘り下げ具合で私はマール社のほうを選んだけど、
自分の目で自分の求める情報が書いてあるのを選ぶのが良いと思います。
正直なところ自分の選択した本が正しかったかあまり自信がないので。
でも、とりあえずこの本と既存の漫画のトレースで技術を磨こうかなと。

あと「コミック 文体練習」と言う本も凄く気にはなったのだけど
残念ながらパックされてて中身が確認できませんでした。
Amazonのレビューを見る限りこちらの求めてるのはちょっと違う!?


こんな状況なのでショートコミックコンテストには間に合いそうにないね。
表現したいものが今の表現技術ではとても実現出来そうにないし。
映像的であまり内容がないというか、ほぼ表現力で決まる題材なので。
(かなりダイナミックにコマ割をしないと全く話にならない)
それでもギリギリまでは粘ってみて不完全でも形になれば出そうかなと。
もしももっと簡単にできるネタが思いついたならそっちにするかもね。
マンガ演出以上に魅力的にキャラを描くのが苦手だったりするので、
表現力に頼らない普通の内容のマンガの方も敷居が高いけど……
ああああ、なんか前途多難です。
4コマでしょーもないギャグをやってるのが私の器に相応しい感じ(泣)。


また話は変わって、マンガのタイプ(体裁)の話
マンガをこれまた乱暴にタイプ分けすると以下の3種類になります。

・(純)4コママンガ
・4コマ体裁ストーリーマンガ
・通常レイアウトのストーリーマンガ

これ以外に1コママンガと言うのが有るけど
あれはマンガの体裁だけで完成するので別物として除外して考えます。
上の3つの違いを際立たせるコマ割りもストリーも存在しないので。
(私は1コマ物はマンガ体裁のイラストだと思ってます)

そして上の3つの中でマンガとしての難易度が高いのは3つ目です。
4コマ系はコマ割の形とかサイズとか配置を工夫する必要がないので。
体験版が4コマしか作れないのは初心者でもなんとかなるからです。
コミPo!というソフトを使いたいと思う層を考えれば妥当な選択です。
最初に試してみるのが4コマなのもそれが最も簡単に作れるからです。
あくまでも見た目の話ですが。

もちろんコマの流れや繋がりは4コマ体裁でも必要になってきます。
それはマンガを作るためには必ず会得しないといけない技術なので。
そこをどうにかしないと上に書いたマンガっぽい何かにしかなりません。
コミPo!マンガの4コマ作品に一番その手のが多いのは必然なのです。
この人はまだ基本が分かってないんだなと温かい目で見てあげよう。
温かい目で見てください(おい)。

4コマの中で(純)4コママンガと4コマストーリーマンガは別物です。
ぱっと見は同じように見えるけど全く別の要素で成り立っています
(完全に分離してるわけではなく両方の要素を備えてるのも有ります)
旧来のギャグとかシュールな4コママンガが(純)4コママンガ系で、
最近主流の萌え4コマ作品はほとんどが4コマストーリーマンガです。
あんなの4コママンガじゃねぇとか言われるのはその違いが理由です。

(純)4コママンガと4コマストーリーマンガの違いは以下のとおり。

(純)4コママンガ
基本は1本の4コマで完結。4コマを越えたストーリーは不要。
ネタさえあればキャラは立ってなくても成り立つ。
必ず4コマで落とす必要がある。構図は単調でも成り立つ。

4コマストーリーマンガ
4コマでテンポを形成してるだけで全体で一つのストーリー。
ネタはそれなりでもいい、とにかくキャラを立てる必要有り。
4コマで落とす必要はない。構図はそれなりに工夫が必要。

よーするに4コマストーリーマンガはコマ割の特殊な普通のマンガです。
4コマ体裁だとメリハリが弱くて(表現のインパクトに頼れないので)
極めてキャラ立ちに依存するという面白い傾向が出てきたわけです。
そうして「けいおん!」などの萌え4コマの隆盛が発生したのでした。

ストーリーマンガを描きたいけどコマ割に自信がないような場合は
とりあえず4コマストーリーマンガな体裁でやってみるとよいのです。
4コマストーリーマンガを作ることでコマの流れや構図を身に付けて
通常の体裁のマンガにステップアップしてくのがいいんじゃないかと。
私としても今の(純)4コママンガの次に4コマストーリーマンガに挑戦し
最後に通常の体裁のマンガを作るという行程を考えていたわけです。
つまりコンテスト用に思いついたネタは次の次の段階だったのでした。

(純)4コママンガはマンガ技法的には最も初心者に向いてます。
ストーリーもキャラ立ちも不要だし構図を工夫しなくても成り立つから。
とにかくネタがあってちゃんと落ちればいいのです。
実はその「ちゃんと落ちればいい」のが結構難しいわけですが。
マンガ技法的には最も簡単だけど面白くするのは簡単じゃないのです。
ストーリーマンガとは全く別種のテクニックが必要になるわけです。
コミPo!マンガの4コマ作品はちゃんと落ちてないのが多いです……


さらに話が変わって、ギャグ4コママンガの技法の話。
マンガ作りの初心者が無謀にもギャグ4コママンガの技法を語りますYO!
ここに書くことが全てではないけど、こうすればそれなりにはなります。
自分でギャグ4コママンガを作ったことで理論の正しさを確認したので。

まずギャグ4コママンガに必要なのはボケです。これは絶対です。
4コマで閉まらないのも落ちてないのも全てはボケてないからです。
どうボケるかを考えのが4コマのネタ作りと言って間違いないです。

1コマ目と2コマ目は普通に進行して3コマ目か4コマ目でボケます。
3コマ目でボケる場合は4コマ目でツッコミを入れるのが多いです。
4コマ目でボケる場合は同じコマにツッコミを入れたりします。
このように一見するとボケとツッコミがセットのように思えます。
でも実はボケさえあれば必ずしもツッコミは入れなくていいのです。
ツッコミはボケたのをボケだと際立たせるため入れるものなので、
(ツッコミを入れないとボケだとわかりにくいのも有るので)
ボケ自体にインパクトが有ればツッコミは入れなくてもいいのです。

例えばオリジナル1作目の「取れちゃった」がツッコミ不在な例。
あれだけインパクトのあるボケならツッコミはいらないのです。
逆に「ナウなう」みたいにボケが弱いのはツッコミが必須です。
ツッコミを入れてもまだ弱いのでさらにもう1回ボケてるわけです。

ボケを際立たせるために突っ込まずにボケ倒すと言う技もあります。
ツッコミ不在でボケにボケで対応することでボケを際立たせる手法。

再構成マンガの「神のCHI☆KA☆RA」がボケにボケで対応してる例。
明らかに変なセリフ(ボケ)に感心をすることでボケ倒すわけです。

4コマ目にボケを入れる場合は3コマ目に勢いをつけたりもします。
普通に歩いてきて穴に落ちるよりスキップしてて穴に落ちる方が
より穴に落ちた時のバカさ加減が際立ってくるということです。
ボケをより際立たせるために効果的に前ふりを入れるわけです。

ここでやっと新作である3作目のオリジナルが登場。



1コマ目と2コマ目は通常進行だけど3コマ目でインパクトをつけて
4コマ目で全く逆方向に落としてるのです。
実はこれ最初に考えた時はスキンヘッズの方がボケだったのでした。
髪が無いのにどこがヘアカタログだよ!みたいな感じで。
でもスキンヘッズならやり方次第でスタイルとしても成り立つけど、
エキセントリック盛りヘアーはどーにもならんなとボケを交替した。
スキンヘッズを何とかカッコよくしようとマンプで装飾してたら
最初に考えてたのよりインパクトが増して結果的に良くなったなと。
(白と黒なのでパンクとかビジュアル系っぽい衣装にしてみた)

ちなみにこの変な盛りヘアーは残念ながら私のオリジナルじゃないです。
犬ビレさんのお試し4コママンガを真似てより変にアレンジしただけ。
髪のオプションをバラバラの変な色にして余分にごてごてつけるという、
普通なら絶対に選択しないであろう手法をあえてやってたの目にして、
目から鱗と言うか「その発想はなかったわ!」と衝撃を受けたのです。
コミPo!に限らず道具って使う人の工夫次第で差がつくのを痛感したよ。

おまけで既存のマンガをコミPo!で再現したのを1つ追加。



これも3コマ目で軽く勢いをつけて4コマ目でボケて(ツッコンで)ます。
きらら系みたいな萌え4コマ作品は全体に緩く流れてることが多いので、
ここまできっちりボケて落とすことは実は珍しかったり。
前後が緩く繋がってて4コマだけ切り取っても意味不明なのも多いし。
だから切り取って単独で成り立つ4コマを選ぶのも勉強になるかも!?
ちなみにこれはまだゲスト掲載なのでコミックスになるかは未知数です。
まずは連載されるようにならないと。

と言うわけで、
(ここまで読んだ人がいるか不明だけど)参考になりましたかね?


この後、今回こそいろんな人の作例を紹介しようと思ってたけど
長々と書きすぎて(時間がかかりすぎて)力尽きたのでまたの機会に。
ブックマークだけがどんどん増えていくよ……

実は上の内容の概要をコミPo!で解説マンガにしようかとも思ったけど
文章を書くだけでえらい時間が掛かってしまったので挫折しました。